漫画をキレイに保管する方法!日焼けや劣化を防止するには?
自分では気づかないうちにお気に入りの漫画を痛めてしまっているかもしれません。
意外と知らない漫画を綺麗に保管・保存しておく方法を紹介しています。
漫画には苦手なものが4つある!
1.水場や湿気など水に濡れるような行為
漫画に限ったことではありませんが、本は水に濡れるとページが波打ってしまい、乾かしても完全に修復することができなくなります。
そのため、本を水気から守るなら少なくとも湿度は60%以下に抑えるのがオススメです。
ちなみに、漫画の長期保存に最適な湿度は30%から45%と言われているため、可能なら漫画は乾燥した環境で保管するようにしましょう。
漫画のために家や部屋全体の湿度を調整するのは難しいですが、湿度の高くなる夏場はエアコンのドライ機能を入れて、できるだけ湿度を下げるのも有効です。
また、クローゼットや収納ボックスで漫画を保管している場合は、漫画と一緒に除湿剤・乾燥材などを置いておくのも効果的でしょう。
2.日差しや紫外線による日焼け
漫画の一番の大敵は日焼けで、紙自体に含まれるリグニンという成分が、光(紫外線)や酸素、熱によって変化することから日焼けは発生します。
日焼けした紙は変色してしまうため、漫画が黄ばむのが嫌な人は紫外線に注意するようにしましょう。
また、日焼けを引き起こす紫外線は、太陽光に比べたら少量ですが、蛍光灯の光の中にも含まれており、部屋の灯りでも紙は徐々に焼けていってしまうのです。
特に直射日光は漫画の劣化を著しく早めるので、少なくとも日が当たる位置に漫画や本棚を置くことだけは避けましょう。
3.湿気によって発生するカビ
湿気や日焼けだけでなく、カビも漫画の劣化を引き起こす大きな要因となります。
湿気はページの波打ちだけでなく、カビを発生させる原因にもなるので、やはり本を保管するうえで乾燥した環境を用意するのは重要と言えるでしょう。
カビは部屋全体の湿度が高いわけではなくても、窓際など結露が起こりやすい場所に置いておくと発生する可能性が高まります。
カビの発生を防ぐためにも、漫画を保管してある部屋は閉め切りにせず、適度に換気をして空気を循環させるのがオススメです。
一度カビが生えてしまうと、漫画の紙に斑点ができてしまい消すことはできないうえに、見栄えも悪くなるので発生させないように予防に力を入れるようにしましょう。
4.ホコリや虫食い
しばらく読んでいなかった漫画を久しぶりに手に取ったら、中から小さな虫が出て来た、といった経験をしたことがある人もいるでしょう。
長い間放置していた本には、紙魚や茶立虫、死番虫といった紙を食べてしまう虫が付くので、まずは虫が発生しにくい環境を作ることが大切です。
本に付く虫たちは、紙以外にもカビを主食としている他、湿度が高い環境を好みます。
虫を発生させないためにも、カビ対策同様に低い湿度を保つことを心掛けると良いでしょう。
湿度60%以下になると、本に付く虫は繁殖できなくなると言われているので、湿気の多い日はエアコンのドライ機能を使ったり、本棚や漫画を入れたケースは結露の起こりやすい壁際から遠ざけて配置するのがオススメです。
また、本専用のケースに保存したり、カバーをかけるなどして、出来る限り埃が被りにくい状況下で漫画を保存するのも有効でしょう。
自宅で出来る!漫画の日焼け防止
直射日光を避けて保管する
蛍光灯の灯りも紫外線にはなりますが、一番避けるべきなのは太陽の光です。
直射日光の当たる場所に保管しておいたのでは、すぐに漫画は日焼けして黄ばんでしまいます。
本棚は、直接日光があたらない日陰になる場所に設置しておくのがオススメです。
窓際の棚の上などに無造作に漫画を積んでおくと、一気に日焼けしてしまうので注意しましょう。
また、頻繁に読み返さない漫画なら、クローゼットや押し入れなど、扉の付いている場所に保管するのも有効です。
定期的な換気が必要になりますが、扉が付いていれば日光が当たることもないので、漫画の日焼けを防ぐ場所としては最適と言えるでしょう。
紫外線対策のグッズを利用する
自宅で暗所に漫画を保管するのが難しいようなら、紫外線の対策グッズを活用して漫画を日焼けから守るのも1つの手です。
遮光カーテンや紫外線をカットするフィルムを利用して、漫画に光が当たることを出来る限り避けましょう。
フィルムなら、窓に貼って置くだけで室内に入って来る紫外線の量を減らしてくれるので、紫外線を気にして、カーテンを閉め切りにする必要もありません。
遮光カーテンやフィルムは、安い物だと2,000円前後で買うことができるので、漫画の日焼けが気になる方は購入を検討してみるのも有効です。
透明カバーよりも紙のブックカバー
漫画を保管する際にブックカバーをつけていますか?
透明のブックカバーは表紙もしっかり見えて、本を傷から守るので便利ですが、光から漫画を守ることはできないので注意が必要です。
また、プラスチック素材ということもあって、表紙に張り付いてしまうこともあるため、長期間の保管には適していません。
利便性よりも、日焼け防止や本の保護を一番に考える方は、書店で貰えるような紙のブックカバーが最適です。
ブックカバーがないようであれば、自分で包装紙などを再利用してブックカバーを作るのもアリでしょう。
出来ればやりたい!最適な漫画の保管
漫画の帯ははずして保管する
漫画を購入時の状態で保存したい方だと、帯を取っておきたいという方は多いかと思います。
しかし、帯は漫画の取り出しや保管時に擦れて傷ついてしまうことがあるので、はずして保管するのがベストです。
帯を漫画のページの間にはさんで保管する人もいますが、紙が傷付きやすくなる他、挟んでいたページだけ黄ばむこともあるのでオススメできません。
帯を保管しておく人の中には、「買取の際に帯があった方が高く売れそう」と考える方もいますが、帯の有無は買取時の査定額には影響しないため、処分してしまっても問題ありません。
密閉空間が漫画にとって最も安全
漫画は密閉された状態で保存することによって紙の酸化を防げるので、空気に触れさせないことで一番キレイに保管できます。
最も効果的なのは、ビニール袋やジップロックに漫画を1冊ずつ入れる方法ですが、1冊ずつの保管は非常に大変なので、密閉できる透明なケースに入れて保管するのが良いでしょう。
可能であれば防虫剤や乾燥剤を一緒にいれておくと、より効果を発揮しやすくなります。
基本的には密封できるプラスチックケースなどでの保管で問題ありませんが、レアリティの高い漫画や、絶対に劣化させたくない漫画があれば、1冊だけジップロックに密封して暗所で保管しておくのがオススメです。
くれぐれも、段ボールは湿気を溜めこみやすいので、漫画の保管には使用しないようにしましょう。
虫対策にハーブを活用する
湿気やカビに気を配る以外に、虫の対策法としてオススメなのが、ハーブの活用です。
本を食べてしまう紙魚はハーブが苦手で、中でもラベンダーを効果的だと言われています
そのため、ラベンダーなどを本の保管場所に置いておくと、虫が発生する確率が下がります。
本物のラベンダーではなく、アロマオイルを垂らした紙を漫画と一緒に置いておくだけでも効果はあるので、虫対策がしたい方はラベンダーのアロマを用意しておくと良いでしょう。
ただし、注意したいのが人工的なアロマだと効果がないため、100%天然由来の物を使う必要があるという点です。
アロマオイルは虫対策だけでなく、部屋を良い香りにするのにも一役買ってくれるので、興味がある方は是非実践してみてください。
本当に大切な漫画なら中和処理をするのもアリ
本は酸化によって黄ばんだり、劣化することが多いため、本当に綺麗に保管しておきたい漫画なら中和処理をして紙の酸化を遅らせるのも有効です。
紙の酸性を中和するために、アンモニア水で紙をコーティングすると、本来より3~5倍
紙の寿命が延びると言われています。
アンモニア水を含ませた脱脂綿で、劣化しやすい漫画の小口部分などを拭くだけで中和処理ができるので、誰でも簡単に実践することが可能です。
しっかりとアンモニア水を絞らないとページが水分を含んで波打ってしまったり、紙の素材によってはアンモニア水を使えないなど、注意点はありますが、薬局で500円前後で購入できるので、レアな漫画本などを長く綺麗に保管したい方にはオススメです。